可動本棚の家 05 -設計コンセプト01-
可動本棚の家はH2DO一級建築士事務所の事務所であり、私の自宅です。中古マンションをリノベーションしたSOHOとなります。
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2003年に物件を購入して2009年にSOHOとしてリノベーションしました。
今回はリノベーションの設計コンセプトに関して纏めてみたいと思います。
今回は、前回紹介した要望の
”1LDKを2LDKにして、リビングを広くしながら、収納量もアップする。”
という物理的には成立しそうにない要望を受け、この要望を解決する際に考えたことを纏めてみます。
まずは、既存1LDKの間取りの寝室や洗面スペースを、物理的に小さくすることと無駄な動線の排除から始まりました。必要最小限の諸室サイズとのレイアウトで動線をコンパクトに纏めます。この操作にてある程度リビング空間を広く出来ますが、もともと10坪という小さい空間のため、すぐに限界がきます。
次に考えたのは空間の立体的利用です。2次元ではなく3次元利用にて空間を有効活用します。今回は収納量アップのために寝室の床下を全面収納を考えました。さらに無駄を省くために、主な収納物のサイズを調べて、それらがうまく納まるような最適な寸法に調整しました。
地味な作業ですが、これが後々結構効いてきます。これで、6畳分の床下収納が出来たので、収納量アップの部分はかなり解決しました。
なお、収納物は所有者によって分けるのではなく、空間に有効におさまる場所に納めるという方法で効率化を図りました。誰々の本棚やクローゼットではなくて、共用の本棚やクローゼット。ということです。
これら変更でリビングも(多少)広くなり、収納量もアップして、要望はある程度満たせているのですが、空間的にはあまり変化や面白さがない。そんな状態でした。
よってここからさらに要望を掘り下げて行く作業に移りました。
続きは次回に纏めてみたいと思います。
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可動本棚の家は、現在予約制でショウルームとして見学も可能ですので、ご希望の方は info@h2do.net までご連絡ください。